サラマンダーソロ

ライブの感想メモ。

lynch. 13thアルバム「Xlll」感想

ライブの感想ではありませんが、新譜一曲ずつについて現時点での印象や個人的な聴きどころを書き留めたく、こちらに。たいしてまともな文章にはならなさそうですが……。
ちなみに発売日から聴き始めて3日目くらいです。特典の曲解説とかBlu-rayとかは未視聴の段階です。MASSIVEも未読です。
これ書いたら聞きます見ます読みます。

まず全体として。
これまでのアルバムと比べて、全体を通しての統一感が強いと感じています。
激しい曲も、バラードに含まれるような曲もありますが、どの曲もずっとスモークが焚かれた先に見えているような、靄に包まれているような、そんなイメージです。
これは(詳しくないので想像ですけど)、アレンジはもちろん影響してると思いますが、ミックスとかマスタリングによるものでもあるのかなと……Яyoさん澁澤さん安定ですありがとうございます。
一枚で一曲!みたいなアルバムは大好物なので、この統一感はとても良いです。

そいではだらだらと一曲ずつ書きます。

INTRODUCTION
深淵の扉が開くよう……期待を煽られます。ライブのオープニングを想像して興奮。

THIRTEEN
とにかくSEに続くオープニングナンバーとして最高、イントロがアルバムを象徴するようで良いです。サビのメロディーは葉月さんらしいなという印象ですが、イントロのストレートなシャウトと煌びやかなギターの混ざり合いが素晴らしいです。
1Aからベースの展開にもだえました。押し引きが上手な方になられましたね。。。
サビのコーラス「ウォーオーオー」の響き方が好きです。残響が気持ちいい。

GROTESQUE
先行配信でめっちゃ聴いたので……聴いてるうちに頭から離れなくなる曲。
ギターリフがカッコいい。ギターソロ前のアレンジ、リフとの連続性が高いギターソロも良い。ツインギターの掛け合いも楽しい曲です。
歌詞すごいです。「ワレメ」とかももちろんすごいんですが、「愛してよ ビューティフルな僕を」ですよ。ビューティフルな僕。歌詞カタカナなのに歌い方は「ビューティホゥ」なのもわりと好きだったりします。

EXIST
頭からキター!!ってテンション上がるやつ。ドラム「ドン ドン ドン」→「レッツ ゴー!」が気持ちいい。『GROTESQUE』までの流れから一段切り替えて開放されるよう。
サビでベースは重くなりギターは水面をなでるようになり、激しい曲ですが美しいです。
今作は全体的にそうですが、演奏がタイトで良いです。「混ざり合ういのちが~」のところなんか特に。
0:48のベースはたまりませんねー。ライブだとここは明徳さんガン見しちゃいそうです。
「ふぁっきゅー」が「さっきゅー」に聞こえるときがあるんですが、これはたぶん空耳アワーですかね。

JØKER
こちらも先行配信で聴きまくっていたのですが、アルバムの中で聴くと、むしろこの曲はアルバム内では少し異色な感じを受けます。浮いてるというほどではないですが。
曲の展開がまさにサーカスみたいに次々とカーテンが開いて新しいものを見せられているようで楽しいです。
まくるような終盤のテンポが盛り上がります。あとやっぱりベース。あの低音で音がはっきり聞こえるのはなんだか嬉しいですね。

RENATUS
とにかくサビ直前「心軋む 痛み」「心軋む 光」のところが最高です。なんとなく流して聴いてるときでも、ここにくるたびにテンション上がります。
サビは美メロの裏でギョイギョイいってるギターが良いです、きれいなメロディーの中でぐじゅぐじゅしている感じ。ギターソロも本当に美しいです。
ライブの照明がどうなるか、とても楽しみにしています。良いものを見られそうで……にやにや

AMBLE
これはもう冒頭から、ベースー!!ってなりました(またか)
バラードでのリズム隊の良さよ……。2A「記憶のない」でパシッと止まるのたまらんくないすか。ドラムのシンバルの加減が神じゃないですか。サビ、歌メロは音数少ないのにベースめっちゃ動いてるの最高じゃないですか。これがメンバーにアレンジ丸投げした曲だというのが最高ですよ。
ボーカルは「奇跡よ」の「きーせきー よ」の歌い方、切り方、「よ」の言い方にカリスマ出してきたかなと思いました。
あとキーボードかな?の音が綺麗。

SENSE OF EMPTINESS
まずタイトルが良いんです。タイトルだけで好き。
サビ、ギターソロがツボで悠介さん曲では一番好きかもしれません。サビの切ないメロディとかき鳴らす系ギターがわたしのツボをぐりぐりしてきます。
ソロ明けのディレイなど、らしさもたっぷりあって、それでありながらこれまでと違うようにも感じられるアレンジで、今後も長く演奏してくれたら嬉しいです。

FIVE
バンド感盛り盛り、最高。ドラムがめっちゃ良いし、ベースの入り方も絶妙だし、ベースの次にボーカルきた時点でテンションが振り切れちゃう。ギターもカッティングが力強くてカッコいい。
何回聴いてもお気に入りから外れません。ライブの前に聴きすぎて飽きないか不安なレベル。
全パートがマッスルな感じですがちゃんとまとまってます。全力でぶつけ合ってカッコよくまとまるこの感じは、かつてのlynch.が理想としてきたものなのでは?とか思うと泣きそうです。
2Aのギター、こういうの、もうとっても好きです。シュイーーンてやつ。ギターソロも上昇系で好み。
歌詞がシンプルでサビの歌メロも変にひねってないのがむしろ気持ち良い。

INTERLUDE
『FIVE』のあとにこれが入っているのは良いですね。針の音、フェードインする叫び声。このフェードイン、葉月さんのおっしゃる通り本当に力作かと。
ライブでも使ってくれますか? (今朝の葉月さんのツイッター質問コーナーで尋ねたところ、「考え中」だそうですが)ぜひ聴きたいです。ステージにはスモークたっぷりで(笑)

FAITH
アレンジも構成も正統派だと感じました。ダーティーな感じを失わずに激しい、「皮膚も 痛みも 消えて」のところがめっちゃ好きです。
歌詞カードを見て、また徹底してザ・ヴィジュアル系になっているなあと。
ライブだとまた少し印象が変わりそうで楽しみ。

OBVIOUS
個人的にはとにかくイントロとメロが好きな曲。イントロから続くドラムがとっても良いです。
「狂い乱れよ完全なる美麗」後のギターが好きです。あとサビの直前。サビでの転調ありきな曲でもありますが。ラスサビのギターの入り方は好きです。
これもライブが楽しみな曲。

A FOOL
悠介さん歌詞ええやん……。
葉月さんのボーカルが巧みです。これを違和感なく、言葉が伝わるように歌うのは難しいのではないかなと思う。
層が重なっているように音がたくさん耳に入ってきて、沈むような浮くような感覚になります。
最初の「流星の〜」の前のドラムもたまらんポイントです。
リピートで聴くと、『INTRODUCTION』への繋がりが完璧です。

そんなところで。ライブ行く回数増やすか悩んでます。。。

摩天楼オペラ 2/25 名古屋ell.FITS ALL 「10th Anniversary PANTHEON TOUR -overture-」

バンド10周年の締めくくりを飾る東名阪ツアー。そして、悠さんのラストツアー。
前日の大阪は都合で遅れて行ったため、ステージもほとんど見えない状態だったので(それでもとても楽しかったです)、名古屋の思い出を残します。
心に残ったシーンや楽しいMCが本当にたくさんあったのですが、今回は”自分にとって最後に見る悠さん”だったことを念頭に置いて書きたいと思います。


わたしにとっては、ステージ上の悠さんを見られる最後の日。
そんな実感もないまま、ソールドアウト・満員状態で開演しました。
メンバー登場時にいつもより悠さんのことを呼んだけれど、力一杯な気迫あるドラミング、他の4人の歌や演奏も同様で、曲中はあまり悠さんのことを意識せず楽しんでいました。全力なメンバーにただただ釘づけ……苑さんの目力が凄かった。ついつい目を奪われて離せない存在感。
メンバーもいつも通り楽しそうに見えて(彩雨さんは真剣な表情をしているシーンが多かったようにも感じましたが)、自分も「BURNING SOUL」で叫んだり「瑠璃色で描く虹」「Adult Chirdlen」で跳ねたりして楽しかったです。
後半、MCで苑さんが悠さんのことに触れました。
「この4人で……この5人で、名古屋に来るのは今日が最後です。今日はもう、俺たちのことはいいです、悠のことをたくさん、呼んでやってください」
「ここ(ステージ上)は異世界だから。普通じゃないんだよ。普通に会社行って仕事してたら、こんなにたくさんの人に名前を呼んでもらえることは無いだろうし。普通じゃないからこそ苦しいんだけど、普通じゃないから楽しい。今日は悠にみんなのデカイ声を届けてください」
もう彼にはその機会が無いから、ということを、言葉を選びながらも精一杯に悠さんへの気持ちを込めて伝えようとする苑さんの姿は、話した言葉は、とても胸に響きました。
苑さんが誰よりも、"悠に良い景色を見せてあげたい"という気持ちが強いことと思います。
勿論わたしもそう思っているし、あの場にいた人のほとんどがそう思っていたでしょう。
苑さんのMCを受けての悠さんコールはめちゃくちゃ大きくて、なかなか止まなくて、もう燿さんと悠さんがびっくりして顔を見合わせて笑っちゃうくらいで、苑さんにも「予想以上です(笑)」と言われてしまい、思い切り悠さんを呼んだ後は笑顔になれました。
こんなに穏やかな雰囲気で、でも率直に、メンバーの脱退について話せるのはこのバンドの素敵なところです。そしてこのMCで、改めて"ああ悠さんはもう最後なんだ"と思ったけれど、曲が始まればやっぱり、しんみりとしてばかりではいられませんでした。
本編の最後「PANTHEON -PART2-」では、『ゴールだと今を決めつけてしまうには あまりに情熱を残してる』で泣きそうでしたが。

アンコールのMCでは、燿さんが悠さん専用(MC用)のマイクをマイクテスト込みで(笑)用意してくれ、悠さんもステージ前方に立って名古屋の思い出を話してくれました。
失敗談やアクシデントばかりが出てきてしまい、燿さんから「もっとハッピーな話はないの?!」とつっこまれたり、食事の話ではJaYさんに飛び火したりと、摩天楼オペラらしい自由で楽しいMCタイムでした。いっぱい笑わせてもらいました。
苑さんがメジャーデビュー時の思い出を話し(特典付きのボックス仕様が嬉しかったそうです)、アンコール一曲目は「もう一人の花嫁」、そして久々の「CAMEL」、最後に「GLORIA」。
「GLORIA」のギターソロ中に、苑さんと燿さんが揃って悠さんに向かってヘドバンしていたのですが、3人で作るトライアングルが、誰にも邪魔できない空間のようで、同じバンドで10年以上の年月を共にすることは、きっとわたしの経験では図り切れないものがあるのだと感じました。

アンコールも終わり、メンバーが退場するときになってようやく、ああわたしはもう悠さんを見られないのか、と思い始めていました。
ダブルアンコールを呼びながら、前日の大阪ではすくに入った終演のアナウンスが無いことに”もしかしたら、もしかしたら”と期待したタイミングで、悠さんが一人で出てきてくれました。
挨拶もそこそこに、悠さんがツーバスを踏み始めてドラムソロへ。
見ながら聴きながら、必死で全身に覚えようとしていました。
途中の、悠さんの「もう次は無いんだぞ!分かってんのか!もっとかかってこい!」には泣けました。
わたしはこの時に、ああもう次は無いんだ、今日が最後なんだと強く思わされて、ようやく、ここで初めて状況をちゃんと理解したのかもしれません。

次は無い。それを分かった状態で見るライブは、わたしにとっては初めてでした。
いろんなバンドのライブに行きますが、偶然にもこれまでその機会が無かったのです。
さみしさがこんなにも後からくるものだとは思っていませんでした。
ライブの最後の曲が「SHINE ON」で、わたしの大好きな曲で、メンバーの笑顔も見られて、楽しく歌えて、でも悠さんは最後で。
楽しいライブだったことは間違いありません。切なかったけれど、楽しい思い出でありたかった。
悠さんのドラムに物足りなさは特段感じられなかった、でも時たま辛そうで。
まじめに努力してきた人が、大好きで頑張っていたはずの人が、それなのに続けられないことを、正直とても悔しいと思うけれど、それはわたしの勝手な気持ちです。
ドラムソロでの「次は無いんだぞ」も、自分自身を奮い立たせてくれていたのかなとも感じて、懸命に演奏してくれたことを愛おしく思います。

悠さん、本当にありがとうございました。
悠さんの人生も、摩天楼オペラも、まだまだ先がある。
悠さんなら、ステージの上じゃなくても異世界じゃなくても、輝けると信じています。

摩天楼オペラ 9/10 長野CLUB JUNK BOX「PANTHEON TOUR -the third movement-」

夏に引き続き、再びPANTHEONで飛び回る初秋のツアー、今回は会場限定販売の新曲もあり、それにも釣られて(笑)のこのこと長野まで出向いてきました。
結果、遠出して良かったなと思える良い夜でした。

日曜日の地方公演だからでしょうか、満員ではありませんでしたが、テンションの高いオペラ―が集い、初っ端から苑さんの煽りに3倍返しくらいで応えるフロア(苑さん「ながのー!!」フロア「フゥー!」苑さん(腕を挙げる)フロア「フゥー!フゥゥー!」と途切れない)。苑さんに「だいぶオカシイね(笑)」と言われましたが、メンバーのテンションも引き上げられるくらいだったのではないでしょうか。
苑さんのステージングは以前より上手へ下手へと動き回り、一つ一つの動きも大きく見せていました。歌うときの表情も豊かで、バラードでは『何十年先も今日みたいに』が演奏されましたが、しっかりと目を開いて”僕らはもう一人じゃないんだ”と歌う姿が優しく力強かったです。彩雨さんとJaYさんが横並びでお互いの楽器を弾き合ったり、燿さんが上手側にお出かけして3人集合したりと楽器隊もますますステージを楽しんでいるようでした。
この日のMCでは、苑さんが決意表明し、「日比谷の野音で見た景色が忘れられない。もう一度、この5人で、あのステージに立ちたい」。「あの時の感動をもう一度」と演奏されたのは『天国の在る場所』。
わたしは、野音のライブはDVDで見たのみですが、この曲をもっと開放的な場所でぜひ聴きたい、のびのびと奏でる姿を見たいと思いました。来年まで発表されている次のツアーも越えて、その先に野音の景色が広がれば良いな、自分がそこに立ち会えたら尚のこと嬉しい。そう思えるのは、メンバーがライブ中でも嬉しい・楽しい気持ちを恐らくためらわずに表してくれるからこそだと思います。
熱い意思がお客さんを欲張りにさせたのか、アンコール後も帰る人がなく、音楽が流れる中で再度のアンコールを求める声が途切れませんでした。
それに応えてメンバーが再登場したダブルアンコールは『honey drop』でしたが、苑さんが歌い始める前に「アンコール本当にありがとう!日比谷で会おう!」と。
MCでは彩雨さんから「善光寺にお参りしなきゃね、いい日程で野音がとれますように、って」といった発言もあり、かなり現実的なレベルで、野音でのライブを見据えているようです。

新曲の『WARRIOR』では戦い続ける意思を歌っていて、体制が変わって1年を経た今、バンドが再び勢いづいていることを象徴しているのかなと思います。
この曲は、高音で讃美歌を想起させるようなコーラス、ハイトーンを強調した力強いサビ、そして各パートが順にメインを担当するボリュームたっぷりの間奏と、摩天楼オペラらしいシンフォニック、メロスピ、ヘヴィメタの要素が詰まっていて、新たな代表曲となりそうです。
また、イントロからギターのリフやソロが重要となる曲構成でもあり、メンバーのJaYさんに対する信頼度の高さが窺えます。
歌詞は熱い意思を感じるものですが、バンドを結成する時の「根拠はないけど本人たちには確かな自信」とは違う、10年続けてきたからこその、達成感も無力感も経験したうえでの根拠を持った自信、そして自分たちの信じる音楽で戦い続けたいという決意が見えるものです。
PANTHEONで掲げたヘヴィーメタルを手に、今の勢いでどこまで突き進むか、とても楽しみにしています。

”根を這わす土地はない この血で咲き誇れよ”
”押さえつけられるのはごめんだ 自由って意味をもう知ってる”
”この夢の代償ならもう払わない すべてを連れて行くんだ 俺たちで”

”決して散ることのない花を咲かせるんだ この血を糧にして”
”俺たちがここで生きた証は永遠に生き続ける”
”掲げるのさ 人や時間に邪魔されない 俺たちの誇りを”
WARRIOR/摩天楼オペラ